fc2ブログ

レスキューを考える

先日
スタッフレスキュートレーニングを行った。

テーマは
厳しい状態ではたして救えるのか?

設定は
溺者:ワンピースのスーツ
3キロのオーバーウエイト
エアー切れ

救助者 ドライスーツ
3キロのオーバーウエイト(たまたま初心者のお客様連れていたので)
エアー切れ

状態
インストラクターはお客様と潜り終わり、浅いところでフル装備のまま遊んでいた。
エアーは捨て使い果たしていた(水面で)

溺者は仲間とはぐれて水中をさ迷った挙句、エアー切れ
緊急スイミングアセントで浮上、水面で暴れる

水面で暴れている溺者に気付きインストラクターが近づき、手の届く位置で溺者が意識を失う。

考えられること
意識を失った溺者は立居のままの為に、肺の空気が排出される。
おそくら急速に水没し、肺へ水が入る。
意識を失った直後であるなら、初期の人工呼吸で呼吸が戻ることが多い。
この最初の吹き込みを確実にすることが重要である。
ただ
溺者沈めて、肺に海水が浸水すると蘇生の可能性が一気に低下する。



さて
この溺者に対して
どのようにアクションを起こすか?


スタッフ各自でシュミレーションを試みた。

ほとんどのスタッフの第一アクションは
正面から溺者のウエイトを廃棄することだった。

これで
本当に溺者を沈めないで、溺者の口を水面上に維持できる。?

ちなみに
肺活量が4リットルなら、排気することで4キロのウエイトを持つことになる。
オーバーウエイト3キロあと合わせると7キロの肺なす浮力。
肺に水を入れないためには頭部も水面上に持ちあげねばならない。
頭って4~5キロ
いったん何キロのを持ち上げるのか?


インストラクターも溺者も適正ウエイトであり
溺者がレスキュートレーニングみたいに肺に空気をたっぷり吸っていてくれるなら、簡単だろけど!
実際の事故では
そんなことはまずあり得ない


周りを見れば
初心者のお客様を連れて潜るときに
スタッフが予備ウエイトと称して2~3キロ持っていることは珍しくないだろ。
お客さまのウエイトも、沈めないと面倒だから、スタッフがオーバーウエイトを簡単に容認している。

(無知)
恐ろしくリスクを抱えていることに
インストラクターが気づいていない。
(勘違い)
事故が起きてもレスキュー訓練通りにできると思っている。

助かる事故が助からなくなるのは
色々なリスクを知らないことや勘違いが原因しているのだ。


JCUEで
以下の検証会を行う
認定もないし検定もないから
一度自分自身を検証するために参加してみてはいかが?
JCUEフォーラム 4月1日レスキューの検証会、4月17日日曜(リーダーシップ) 18日月曜(職業インストラクター)向けのレスキュー実技実技検証を行います。 なれ合いのレスキュートレーニングではない、実践に即した救助を考えよう。http://bit.ly/e94cPz yesterday · reply
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する